3月29日。震災後最初の舞台をやった。
東京文化会館、OFC公演、佐多達枝振付の「カルミナ・ブラーナ」。
計画停電や各地の劇場の破損など本当にネガティブな話ばかりの中、幕が開いた。
劇場に入る前は踊る事に対してなんだか複雑な思いがあった。
でも前日にステージリハーサルで舞台の上に上がると心が一気に落ち着いた。そして興奮もした。
なんつっていいかわかんないけど、あーー・・・なんつうか、・・・・わかんね。
簡単に言うと、「舞台が好き」って事が明確に浮き出てきた感じかなあ。
「生きてて、踊れて、こんな幸せな事はない、自分達にはやれる事があるはずだ。」という事が複雑なネガポジぐちゃぐちゃな情報と感情の中から押し出されてきたような。
事情もあったから始まる前にお客さんに対して主宰側からのアナウンスもあった。
そうして開演したこの舞台は最高のモノになった。
舞台と指揮者と演者と客席が一体となった。
細かい事がどうだってハナシなんかはいい。
とにかく熱に包まれてひとつになったような感覚があった。
「カルミナ」の作品が色んな意味を持っている事に気付かされた。
いや、違う意味を持ち始めたかのように感じた。
この舞台にいた人達はきっとこの日を忘れる事はないんじゃないかなと思った。
俺のエゴでもいい。そう思ってる。
表現にはチカラがある。
一人一人に役割がある。
やれる事がある。
日本は簡単には沈まない。
人の心が沈まなければ。
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